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Power AutomateとはどのようなRPAツール?無料版でできること・できないことを紹介

2024.06.27

Power Automate(パワーオートメイト)は、Microsoftが提供しているRPAツールです。

本記事では、Power Automateの無料版でできることやできないことをご紹介します。

そのほか、Power Automateの使い方もお伝えするので、これから利用を検討している場合はぜひ参考にしてください。

Power Automate(パワーオートメイト)とは?

Power Automateは、さまざまなアプリケーションやサービスを統合し、業務プロセスを自動化するためのワークフローの作成が可能なMicrosoft社のRPAツールです。

例えば、フォームの自動処理、データの同期、通知の送信などが自動的に実行されます。

また、ノーコードもしくは低コードでワークフローを設計できる直感的なインターフェースを提供しています。ドラッグ&ドロップでアクションや条件を追加し、必要な設定を行うことができます。

Power Automateは、Office 365・SharePoint・Dynamics 365などのMicrosoft製品をはじめ、多くのサードパーティ製アプリケーションやサービスとの接続のサポートが可能です。これにより、異なるシステム間でのデータの流れを効率化できるでしょう。

ビジネスプロセスの効率化と生産性向上を目指す企業や個人にとって強力なツールであり、さまざまな業務シナリオで活用されています。

RPAツールとは

RPA(Robotic Process Automation)ツールは、ソフトウェアロボットを使用して人間が行う日常的な業務プロセスを自動化するためのツールです。

例えば、データ入力、フォーム処理、請求書の作成や処理、システム間のデータの転送などが該当します。

Power Automateをはじめ多くのRPAツールは、ノーコードもしくは低コードの開発環境を提供しています。そのため、プログラミングの知識がなくても、ビジュアルなインターフェースを使って自動化プロセスの設計が可能です。

また、RPAツールは業務プロセスを迅速かつ正確に実行し、エラーを減らすことができます。これにより、生産性が向上し、従業員はより戦略的なタスクに集中できるようになるでしょう。

Power Automate無料版でできること

ここでは、Power Automate無料版でできることを3つご紹介します。

ブラウザを自動化する

Power Automateの無料版では、ブラウザを自動化する機能として「UIフロー」という機能が提供されています。UIフローを使用すると、Webブラウザ上でさまざまな作業の自動化が可能です。

具体的には、Webブラウザを開いて特定のWebページにアクセスし、そのページ上でクリック・テキスト入力・フォームの提出などの操作を自動化できます。

また、ブラウザ上の特定の要素からデータを抽出し、それを後続の処理や他のアプリケーションとの統合に使用することが可能です。

ブラウザを使用した特定のタスクやプロセスを自動化することで、作業時間の短縮やエラーの削減にもつながるでしょう。

メールの送信・転送・ファイル移動を自動化する

Power Automateを使用すると、特定のトリガーに応じて、メールを送信することができます。送信するメールの内容や宛先、件名、本文などを事前に設定し、自動的に送信できます。

受信したメールに特定の条件が満たされた場合は、Power Automateを使用してそのメールを自動的に転送することも可能です。転送先のメールアドレスや追加のメッセージを指定できるので、転送先を間違えてしまうリスクを軽減できるでしょう。

また、特定の条件に基づいてファイルを自動的に移動できます。例えば、特定のフォルダに新しいファイルが追加された場合や、ファイル名やフォルダの条件に基づいて、ファイルを別の場所に移動することが可能です。

デスクトップ上でマウス操作を自動化する

Power Automateには、マウスの動きを学習するレコーダー機能が備わっています。

この機能を活用することで、デスクトップ上での複雑なマウス操作も自動化できます。

具体的には、デスクトップ上のアイコンをダブルクリックしたり、開いたアプリ上での操作をさらに指定したりすることが可能です。

Power Automate無料版でできないこと

ここでは、Power Automate無料版でできないことを3つご紹介します。

他のサービスと連携する

Power Automateの無料版では、外部APIとの直接的な連携を行うことが制限されています。例えば、カスタムアプリケーションやサードパーティのサービスとのデータの受け渡しや操作を自動化するには、有料プランが必要です。

特定のデータベースシステムやオンプレミスのデータソースへのアクセスや、SQLクエリの実行・データベースの更新などの複雑なデータ操作を行うためには、有料プランの利用が推奨されます。無料版では、これらの機能が制限されています。

また、Power Automateの有料プランでは、カスタムコネクターを作成して外部システムとの接続を強化することが可能ですが、無料版ではこの機能が利用できません。カスタムコネクターを使用することで、特定のAPIやサービスとより密接に連携した自動化を実現できます。

フローの集中管理や実行状況を確認する

Power Automateの無料版では、複数のフローを一元的に管理するための高度な管理機能が制限されています。具体的には、フローのカテゴリ分けやラベル付け、統合されたダッシュボード表示などが制約されてしまうので把握しておきましょう。

また、フローの実行中や完了時に通知やアラートをカスタマイズする機能も制限されています。そのため、重要なイベントやエラーの通知を適切に管理することが難しくなる場合があるでしょう。

運用管理・セキュリティ管理に関連する高度な設定やポリシーの適用が制限されています。企業や組織でのフローの運用管理が重要な場合、有料プランの利用がおすすめです。

トリガー実行やスケジュール実行を行う

無料版では、外部のHTTPリクエストや特定のイベントの発生などの特定のトリガーを使用した高頻度の自動化が制限されています。例えば、数分ごとにトリガーを実行するような頻度の高い操作を行うことはできません。

特定の日時や時間に基づいて定期的にフローを実行するスケジュール実行も、無料版では一定の制約があります。具体的には、短い間隔でのスケジュール実行や、複雑なスケジュールの設定が制限されてしまうので注意しましょう。

また、無料版では、特定の外部サービスやカスタムトリガーを利用した自動化が制限されてしまいます。例えば、外部APIからのトリガーや、カスタムアプリケーションとの連携には有料プランが必要です。

実行回数やデータ処理のリミットも設定されているので、大規模なデータの処理や頻繁な自動化作業が難しい場合があります。

Power Automateの使い方

ここでは、Power Automateの使い方について3つのステップに分けて解説します。

1. 公式サイトにサインインする

Power Automateを利用するには、はじめにMicrosoftの公式サイトにアクセスし、自分のMicrosoftアカウントでサインインしましょう。

サインインには、Microsoft 365のアカウントやOutlook.comなどのアカウントを使用する必要があります。

Microsoft 365のアカウントやOutlook.comなどのアカウントを作成していない場合は、Power Automateを利用する前にあらかじめつくっておくと良いでしょう。

2. インストールする

Power Automateは、一般的にWebブラウザを介して利用できます。

しかし、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスで利用する場合は、公式のPower Automateアプリをインストールすることが推奨されます。

Power Automateアプリは、iOSとAndroidの両方で利用が可能です。

3.フローを作成する

Power Automateを起動したら自動化を行うために、フローと呼ばれる作業の流れを設計・作成します。

新しいフローの作成は、Power AutomateのWebアプリまたはモバイルアプリから作成できます。これには、手動でトリガーするフローから自動的にトリガーされるフローまで、さまざまなオプションがあるでしょう。

フローを作成する際に、特定のトリガーが発生したときに実行されるアクションを追加します。例えば、新しいメールの受信、特定の条件の満たされたときの通知、ファイルの移動などのアクションがあります。

また、必要に応じて、条件分岐やループを設定してフローの挙動をカスタマイズしましょう。フローが完成したら、テストを行い、必要に応じて調整を加えます。

その後、フローを公開して自動化を開始します。

まとめ

Power Automateは、マイクロソフトが提供するRPAツールであり、ビジネスプロセスやタスクを効率化するためのソリューションです。

無料版が提供されており、費用を一切かけずに利用できるケースがあります。

ただし、Power Automate無料版では、ブラウザ操作やメール送信・ファイル移動の自動化が可能ですが、外部サービスとの高度な連携や、集中管理、高頻度のトリガー実行は制限されています。

Webブラウザや専用アプリから簡単に利用できるので、気軽にフローの作成や管理がはじめられるでしょう。

繰り返しの作業や手間のかかるタスクを自動化し、業務効率を向上させたい場合は、ぜひPower AutomateなどのRPAツールを活用してみてはいかがでしょうか。