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【初心者必見】Power Automateの使い方を解説|できることや活用事例は?

2024.06.28

Power Automate(パワーオートメイト)はRPAツールの1つですが、使い方がいまいちわからないと困っている方がいるのではないでしょうか。

本記事では、Power Automateの初心者向けの使い方や、どのようなことができるのか活用事例をご紹介します。

そのほか、Power Automateを利用するメリットと注意点もお伝えするので、利用するか迷っている場合はぜひ参考にしてください。

Power Automateとは?

Power Automateは、マイクロソフトが提供する自動化ツールであり、ビジネスプロセスを効率化するためのソリューションです。以前は、Microsoft Flowとして知られていました。

このツールを使用することで、ユーザーは簡単にタスクやプロセスを自動化し、さまざまなアプリケーションやサービスとの連携を実現できます。

例えば、ファイルの移動やデータの更新、定型的なレポートの作成など、繰り返し行う作業を自動化します。

また、連携できるアプリケーションは、Office 365、SharePoint、Dynamics 365、Salesforceなどさまざまです。

ビジネスプロセスの自動化を容易にすることで、生産性の向上とヒューマンエラーの削減など、さまざまなメリットが得られるでしょう。

【初心者向け】Power Automateの使い方

ここでは、Power Automateの使い方について5つのステップに分けて解説します。

ステップ1. フローを新規作成する

Power Automateにログインしたら、画面左側の作成メニューをクリックしましょう。

自動化したクラウドフロー・インスタントクラウドフロー・スケジュール済みクラウドフローの3つの種類から、作成したいフローを選択します。

自動化したクラウドフローは、メール受信時やファイル更新時などの動作のタイミングで自動開始するものです。

インスタントクラウドフローは、必要なときに手動で実行するなど、任意のタイミングで手動開始するものです。

スケジュール済みクラウドフローは、指定した日時のタイミングで自動開始するものとなっています。

一からフローを作成するのが難しい場合は、画面左側にあるテンプレートメニューから選択して活用すると良いでしょう。

ステップ2. トリガーを設定する

作成したいフローを選択したら、フロー開始のきっかけとなるイベントを設定します。

大きく分けるとトリガーには、特定のタイミング・手動・スケジュールの3つがあります。1つのフローにつき1つのイベントを設定することが可能です。

ステップ3. アクションを追加する

イベントの設定が完了したら、フローが開始されたあとに自動で実行されるアクションを追加しましょう。

イベントは1フローにつき1つしか設定できませんが、アクションは1つのフローに複数設定できます。

アクションの例は、メールをHTML形式からテキスト形式に変換する、添付ファイルを指定ファイルに格納する、受信メールをチャットに投稿する、などが挙げられます。

ステップ4. 条件分岐やループを設定する

必要に応じて、if-else構造・true/falseなどの条件分岐、ループ処理も設定が可能です。

例えば、メールの受信時にファイルが添付されているかを確認する条件を設定できます。添付ファイルがある場合はファイルを保存し、ない場合は何もしないなど、状況に応じたフローを設定できるでしょう。

ステップ5. フローの動作を確認する

フローを作成したら、正しく動作するかフローの動作を確認しましょう。

フローの動作で問題を発見したときは、修正して再度正常に動作するか確認します。

Power Automateの実行履歴では、アクションごとに実行結果を閲覧できます。実行履歴は、エラーが起きたときのデバッグにも役立つでしょう。

Power Automateの活用事例やできること

ここでは、Power Automateでできることを4つご紹介します。

1. 承認ワークフローを自動化する

Power Automateを使用すると、さまざまな種類の承認プロセスを自動化できます。

例えば、新しい契約書や購買申請書が提出された際に、上司や関連部門への承認の自動化が可能です。金額や種類などの特定の条件に基づいて自動的にルートを決定し、承認者に通知を送れます。

従業員が休暇を申請したり出張を計画したりする際は、マネージャーや人事部門に自動的に承認依頼を送るプロセスを作成すると良いでしょう。承認されると、カレンダーにイベントを自動的に追加するなどのアクションを起動することも可能です。

また、新しいソフトウェアの導入やシステムアクセスのリクエストがあった場合、適切な技術者や管理者に承認を求めるワークフローを構築できます。承認後は、必要な手続きや設定を自動的に実行が可能です。

2. 添付ファイルを自動保存する

Power Automateを利用すると、受信したメールや他のアプリケーションから自動的に添付ファイルを取得し、指定した場所に保存するワークフローを作成することができます。

手動でのファイル保存作業から解放され、自動化により作業時間の大幅な削減が可能です。

Power Automateにより一貫したファイル保存プロセスが確立され、ファイルの保存先や命名規則が一貫して管理されるメリットにもつながります。

また、ファイルの保存履歴やアクションログが記録され、必要に応じて確認やトラッキングが容易になります。

3. メール送信を自動化する

Power Automateを使用すると、さまざまな場面でメール送信の自動化が可能です。

自動化されたメール送信により、重要な情報や通知をすばやく関係者に伝えられるでしょう。

また、手動でのメール送信から解放され、定型的な通知やレポートの送信を自動化することで、作業時間の短縮につながります。

テンプレート化されたメールの使用や定型文の再利用により、メールの内容が一貫して管理され、エラーのリスクが低減する可能性が高まるでしょう。

4. 通知を自動化する

Power Automateを使用することで、さまざまな通知を自動化できます。

例えば、重要なイベントや更新情報を、即座に関係者に通知することが可能です。こちらも手動での通知作業を自動化することで、業務の手間を大幅に削減できるでしょう。

Power Automateを利用するメリット

ここでは、Power Automateを利用するメリットを4つご紹介します。

1. 500種類以上のサービスと連携できる

Power Automateのメリットの1つは、500種類以上のさまざまなサービスやアプリケーションと簡単に連携できる点です。さまざまなデータや処理を統合し、複雑な業務フローを自動化できます。

例えば、Outlook・Excel・SharePoint・Teams・OneDriveなどのMicrosoft製品とシームレスに連携することが可能です。これらのアプリケーション間でデータを送受信したり、ワークフローを自動化したりできます。

そのほか、Salesforce・ServiceNow・Dropbox・Google Workspaceなどのクラウドベースのサービスとも連携が可能です。活用すれば、異なるプラットフォーム間でのデータの統合や処理を効率的に行うことができます。

また、SQL Server・MySQL・Oracleなどのデータベースとも連携し、データの取得、更新、保存を自動化できます。

2. 定型業務を効率化できる

Power Automateを使って、日々のデータ入力や更新作業を自動化することで、時間とエラーのリスクを削減します。例えば、Excelからのデータ抽出やデータベースへの保存を自動化することが可能です。

特定の条件が満たされたときは、自動的に通知やリマインダーを送信するワークフローを設定すると、重要なイベントや期限を逃さず管理できます。

また、承認が必要な業務プロセスを自動化し、承認者に通知を送り、決裁フローを迅速化することも可能です。例えば、経費の承認や休暇申請などが挙げられます。

3. 人によるミスを削減できる

Power Automateによって自動化されたプロセスは、事前に設定されたルールや条件に基づいて実行されるため、業務の一貫性が確保されます。その結果、人為的なエラーによるバリエーションが少なくなるでしょう。

自動化されたプロセスは、定義された手順に従って正確に実行されるため、データの正確性や処理の精度が向上します。手動でのデータ入力や更新に比べて、エラーのリスクが低減する可能性が高いです。

4. 直感的な操作が可能である

Power Automateは、直感的で使いやすいインターフェースを提供しています。これにより、プログラミングの知識がない人でも簡単にワークフローを設定・管理できるでしょう。

初心者でも利用しやすいように、多くの事前に設定されたテンプレートが用意されています。一からワークフローを作成する手間を省き、迅速に自動化をはじめられるでしょう。

また、ドラッグ&ドロップでアクションを追加し、簡単に組み合わせることが可能です。ユーザーは技術的な知識を持たずに、複雑な自動化フローを構築できます。

Power Automateを利用する際の注意点

Power Automateを使用する際は、取り扱うデータのセキュリティとプライバシーを確保することが重要です。特に、機密情報や個人情報を処理する自動化フローを設計する場合は、適切なアクセス制御や暗号化を実施し、法的規制に準拠する必要があります。

ワークフローを作成する前に、テスト環境でフローを試し、予期せぬ動作やエラーを特定することが重要です。複雑な条件分岐やループを含むフローでは、各ステップの動作を確認し、適切にデバッグすることが推奨されます。

また、Power Automateの使用には、コストがかかるケースがあります。例えば、大量のトリガーやアクションが含まれるフローを設計する場合は、従量課金が発生する可能性があるでしょう。

Power Automateは、定期的にアップデートされ、新しい機能や改善が追加されます。フローが予期せず影響を受けることを避けるためにも、アップデートの影響を事前に評価し、必要に応じてフローを調整する必要があります。

まとめ

Power Automateは、ビジネスプロセスを効率化するための自動化ツールです。Power Automateを活用すると、簡単にタスクやプロセスを自動化し、さまざまなアプリケーションやサービスとの連携を実現できるでしょう。

ファイルの移動、データの更新、定型的なレポートの作成など、繰り返し行う作業を自動化します。例えば、承認が必要なタスクを自動化し柔軟な承認フローを設定したり、異なるアプリケーションやサービス間でデータを自動的に統合し処理したりすることが可能です。

また、Office 365、SharePoint、Dynamics 365、Salesforceなど、多くのビジネスアプリケーションとシームレスに連携できます。

ビジネスプロセスの自動化を容易にするだけではなく、生産性の向上とヒューマンエラーの削減を目指している場合はぜひ活用してみてください。