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マルウェアとは?被害前と後に行うべき対策を解説

2025.01.20

マルウェアとは、ウイルスやワーム、ランサムウェアなどを含む、悪意を持って設計されたプログラムの総称です。

本記事では、マルウェアの種類や被害を防ぐための対策をご紹介します。

そのほか、被害を受けてからのマルウェア対策もお伝えするので、システムのセキュリティを高めたい場合はぜひ参考にしてください。

マルウェアとは?

マルウェアとは、コンピュータやネットワークに悪意を持って設計されたソフトウェアやプログラムの総称です。

具体的には、ウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェア、スパイウェアなどが含まれ、攻撃者によってシステムへの不正侵入や情報の盗み出し、システムの破壊、資金の不正流用などを行う目的で使用されます。

感染経路や目的に応じてさまざまな形態を持ち、感染するとシステムのパフォーマンス低下や情報漏洩、個人情報の搾取、金銭の要求など、深刻な影響を及ぼすリスクがあるでしょう。

マルウェアの種類

ここでは、マルウェアの種類を7つご紹介します。

1. ウイルス

ウイルスは、他のプログラムやファイルに感染し、自身をコピーして広がるマルウェアです。

感染したファイルが実行されると、ウイルスも一緒に実行され、不正な活動を行います。

主に、情報漏洩、システム障害、データ破壊などを引き起こします。

2. ワーム

ワームは、単独で自動的にネットワークを通じて広がるマルウェアです。

メールの添付ファイルやリンクなどを介して感染し、短時間で大規模に拡散する特徴があります。

システムのパフォーマンス低下やネットワークへの負荷を増大させます。

3. トロイの木馬

トロイの木馬は、見かけ上正当なソフトウェアに偽装して感染するマルウェアです。

1度感染すると、機密情報の窃取、システム操作の制御、他のマルウェアのダウンロードなど、不正な操作を行います。

4. スパイウェア

スパイウェアは、ユーザーの行動や情報を監視し、個人情報を収集するマルウェアです。

広告のターゲティングや個人情報の不正使用などが目的で、侵害された情報が第三者に送信されます。

5. アドウェア

アドウェアは、広告を表示する目的で作られたマルウェアです。

ユーザーが意図しない形で広告やポップアップが表示されます。

一定の使用制限やシステムの遅延を引き起こす場合がありますが、すべてが危険ではありません。

6. ファイルレスマルウェア

ファイルレスマルウェアは、コンピュータにファイルを保存せず、メモリやプロセスを利用して活動するマルウェアです。

感染が隠れやすく、従来のウイルス対策ソフトでは検出が困難なことがあります。

7. ランサムウェア

ランサムウェアは、コンピュータやデータを暗号化してアクセス不能にし、復元と引き換えに金銭を要求するマルウェアです。

感染後、データの復元が困難となり、企業や個人に多大な被害をもたらします。

これらのマルウェアはそれぞれ異なる手法で攻撃を行うため、セキュリティ対策が重要です。

被害を防止するためのマルウェア対策

ここでは、マルウェアから守るための対策を5つご紹介します。

1. 定期的にOSやソフトウェアをアップデートする

マルウェアは、新しい脆弱性や未発見の攻撃手法を利用してシステムに侵入しますが、ソフトウェアやOSのアップデートにはこれらの脆弱性に対する修正が含まれています。

定期的なアップデートを行うことで、最新のセキュリティパッチや修正プログラムが適用され、システムの安全性が向上するでしょう。

さらに、古いソフトウェアやOSは新しいマルウェアに対応できないため、アップデートを怠るとシステムが侵害されやすくなります。

2. 必要ないソフトウェアやデータをダウンロードしない

マルウェアは、多くの場合、悪意のあるリンクや不正なソフトウェアを通じてシステムに侵入します。

必要のない、信頼できないソフトウェアやデータをダウンロードすると、未知のマルウェアが感染するリスクが高まるでしょう。

不正なWebサイトからのダウンロードや、怪しいメールの添付ファイルは開かず、信頼性のあるソースからのみソフトウェアやデータを入手することが、マルウェア感染を防ぐ効果的な方法です。

3. 怪しいメールやファイルに触らない

マルウェアの多くの場合、フィッシングメールや添付ファイル、リンクを介して感染します。

これらのメールやファイルは、見た目が合法的であっても中にマルウェアが潜んでいる可能性があります。

怪しいメールや出所不明のファイルに対して慎重に対応し、不用意に開かないようにすると、マルウェア感染のリスクを大幅に減少させることが可能です。

また、不審なリンクや添付ファイルは絶対にクリックせず、信頼できる情報源からのメールやファイルのみを利用すると良いでしょう。

4. 強靭なパスワードを設定する

マルウェアは、情報を盗んだり、不正なアクセスを試みる際に、パスワードを悪用するケースがあります。

簡単なパスワードや共通のパスワードを使用すると、マルウェアによる侵入リスクが高まります。

強靭なパスワードを作成する際、少なくとも8文字以上の長さ、大文字・小文字・数字・特殊文字を含む組み合わせ、ユニークで他のサービスと重複しないものを意識すると良いでしょう。

これにより、マルウェアによる不正アクセスや情報漏洩を防げます。

パスワードを作成した後は、定期的なパスワード変更も行いましょう。

5. セキュリティソフトを導入する

セキュリティソフトは、ウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェアなどのマルウェアからコンピュータを保護するために設計されています。

最新のセキュリティソフトは、不正なプログラムを検出し、削除する機能を持ち、システムの安全性を向上させるでしょう。

また、セキュリティソフトは、リアルタイムスキャンやスパイウェア検出、フィッシング対策など、多岐にわたる保護機能を提供します。

これにより、未知のマルウェアや攻撃からコンピュータを守れます。

定期的な更新と併せて使用することで、最新のマルウェアに対する防御も強化されるでしょう。

被害に遭ってからのマルウェア対策

ここでは、被害を受けた後のマルウェア対策を5つご紹介します。

1. PCをオフライン化する

マルウェア感染が確認された場合、感染が広がるのを防ぐために、感染したPCをインターネットから完全に切断するオフライン化が有効です。

オフライン状態にすることで、マルウェアが外部のサーバーと通信するのを防ぎ、不正なデータ送信や感染拡大を防ぎます。

また、オフライン化は、感染を深刻化させないための緊急措置として非常に重要です。

データのバックアップや削除、システムのリストアを行ってから、完全な復旧を目指します。

2. 担当者へ迅速に報告して共有する

マルウェアが感染した場合、感染の拡大を防ぐためには、組織内で迅速かつ適切に情報を共有することが不可欠です。

担当者やセキュリティチームに感染の事実を報告して状況を把握すると、迅速に対策を講じることができます。

早期の報告により、被害の拡大を防ぐための隔離やオフライン化、セキュリティソフトの更新や新しいパッチの適用、被害範囲の調査や復旧計画の策定などの措置が行えます。

迅速な報告と共有が、被害を最小限に抑えるための重要なステップです。

3. セキュリティソフトで対応する

マルウェアに感染してしまった場合、セキュリティソフトが自動的に不正なプログラムを検出し、削除する機能を持っています。

最新のセキュリティソフトはリアルタイムスキャン機能を備えており、感染したファイルや疑わしい動きを即座に検知します。

さらに、セキュリティソフトは、ウイルス・ワーム・トロイの木馬などのマルウェアを自動で削除、感染経路の追跡と封じ込め、不正プログラムの隔離などの機能を活用してセキュリティを高めることが可能です。

感染が発生した後も、セキュリティソフトを使って迅速に対応すると、被害の拡大を防いでシステムの安全性を確保できます。

4. 感染した原因を明確にする

マルウェアに感染した後は、原因を特定すると再発を防ぐための適切な対策を講じることができます。

感染の原因を追求することで、どのファイルやリンク、ソフトウェアが感染を引き起こしたのかを特定したり、原因となった脆弱性や管理不足を改善して同様の問題が再発しないようにしたりすることが可能です。

また、社内での意識向上や不審な行動への対応の強化にもつながるでしょう。

原因が明確になれば、マルウェア感染を効果的に防ぐための対策を立てられるので、何をすべきなのかが明確になります。

5. PCを初期化する

マルウェアが感染したPCを初期化することで、システムを元の状態に戻し、不正なプログラムやデータを完全に削除できます。

初期化すると、すべての設定やデータが消去され、不正なコードや感染ファイルが削除される仕組みです。

必要なデータも削除してしまう恐れがあるので、作業前に重要なデータをバックアップしておき、必要なデータのみを復元することがポイントです。

初期化後は、最新のOSやセキュリティソフトを導入して、再度感染リスクを減少させましょう。

PCを初期化することで、再感染リスクを抑え、安全な運用を目指すことができます。

まとめ

マルウェアとは、悪意あるソフトウェアの総称であり、ウイルス、ワーム、トロイの木馬などさまざまな種類があります。

マルウェアの被害を防ぐためには、定期的なOSやソフトウェアのアップデート、強固なパスワードの設定、怪しいメールやファイルへの注意、セキュリティソフトの導入が重要です。

また、感染後の対策としては、PCをオフライン化し、原因を明確にしてセキュリティソフトで対応するなど、迅速な対応が必要です。

被害を最小限に抑えるために、事前対策と被害発生時の迅速な対応が求められます。