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VPNのセキュリティは安全?接続回線の種類や対策を紹介

2025.01.22

VPNを導入するか迷ってる場合、セキュリティの安全性を心配しているのではないでしょうか。

本記事では、VPNのセキュリティの安全性をはじめ、インターネットVPNやクローズドVPNを導入するメリットやデメリットをご紹介します。

そのほか、VPNを安全に利用するためのセキュリティ対策もお伝えするので、VPNの導入を検討している場合はぜひ参考にしてください。

VPNとは?

VPNとは、仮想プライベートネットワークのことで、インターネットを介して安全かつプライベートな通信環境を提供する技術です。

VPNは通信内容を暗号化することで、通信データが第三者に盗み見られるリスクを低減する仕組みとなっています。

VPNを利用すると、社内ネットワークやプライベートネットワークに外部から安全にアクセスが可能です。

インターネット上に仮想的なトンネルを作成して通信を行うと、トンネル内ではデータが暗号化され安全に転送されます。

VPNは特に企業やリモートワーク環境での使用が広まり、安全性を重視する際に欠かせません。

VPNのセキュリティは安全ではない?

VPNは一般的に安全な通信手段ですが、絶対的に安全とはいえません。

使用するVPNプロトコルによっては脆弱性が存在する場合があり、古いプロトコルや脆弱な実装は攻撃の対象になるケースがあります。

VPNを設定するサーバーやネットワークの管理が適切でないと、不正アクセスや情報漏洩のリスクが増加するでしょう。

また、VPNを介して通信する際に、悪意ある中間者に通信データを盗まれる恐れがあります。

VPNプロバイダーが接続ログを保存する際もユーザーのプライバシーが侵害される恐れがあるので、信頼性の高いプロバイダーを選ぶことが重要です。

VPNを利用するユーザーが誤った設定や操作により、セキュリティが低下する恐れもあるでしょう。

VPNで使用する接続回線の種類

ここでは、VPNで使用する接続回線を2種類ご紹介します。

インターネットVPN

インターネットVPNは、インターネット上の公共回線を使用して接続されるVPNです。

ユーザーはインターネットを介してVPNプロバイダーに接続し、安全な仮想ネットワークを構築します。

一般的に、比較的安価で導入しやすいという利点がありますが、セキュリティやプライバシーのリスクがある場合もあります。

一般企業や個人が公共のインターネットを使用して、リモートアクセスを可能にするために利用するケースが多いです。

クローズドVPN

クローズドVPNは、専用のネットワークインフラストラクチャを使用し、特定の企業や組織内で運営される閉じられた仮想ネットワークです。

インターネット外部からのアクセスが制限され、安全性が高いメリットがあります。

通常は専用の通信プロトコルを使用して、外部からの不正アクセスを防ぎます。

大企業、政府機関、金融機関などで、機密情報や重要な通信を安全に保つために利用されるケースが多いです。

インターネットVPNを導入するメリットとデメリット

ここでは、インターネットVPNを導入するメリットを3つ、デメリットを2つご紹介します。

メリット1. コストを抑えて安全なネットワーク環境を構築できる

インターネットVPNは、公共のインターネット回線を利用するので、専用回線を使用するクローズドVPNに比べて比較的費用が低いです。

設備や専用ネットワークを用意する必要がないため、初期導入費用や運用コストの削減が可能です。

また、通信データを暗号化するため、外部からの不正アクセスやデータ漏洩のリスクを減少させます。

これにより、機密情報やビジネスデータが安全に保護されます。

メリット2. 一般のネット通信より高いセキュリティが確保できる

インターネットVPNは、通信データを暗号化することで、第三者による不正なアクセスの防止が可能です。

データが送信される際、第三者が情報を盗み見たり、改ざんしたりするリスクが軽減されるでしょう。

また、ユーザーの本来のIPアドレスが隠され、トラフィックが匿名化されるので、Webサイトの追跡やプライバシーの侵害から保護されます。

データの送受信に複数のセキュリティプロトコルを採用しており、接続の強度や安全性の向上が期待できます。

メリット3. インターネットと同時に使える

インターネットVPNを使用すると、インターネット通信と同時に仮想ネットワークへの接続が可能です。

例えば業務でWebブラウジングやクラウドサービスを利用しつつ、安全に内部ネットワークへのアクセスもできるようになります。

リモートワーク時に一般的なインターネット通信を行いながら、社内サーバーやデータベースへの安全な接続が可能になります。

そのため、情報共有やファイルの同期など、業務のスムーズな進行が可能です。

デメリット1. セキュリティ面はクローズドVPNにはかなわない

インターネットVPNは、公共のインターネット回線を利用するため、外部からの不正アクセスやデータの漏洩リスクが伴います。

特に、信頼性の低いプロバイダーや低品質のVPNサービスを使用すると、情報が第三者に盗み見られる可能性が高まるでしょう。

一部のインターネットVPNサービスは、暗号化や接続速度などのセキュリティ面で制限がある場合があります。

無料や低価格のVPNサービスでは、セキュリティが不十分な場合があり、クローズドVPNほど安全性が保証されないケースもあります。

また、公開ネットワークを使用するため、インターネットVPNは時折通信速度が遅くなる、クローズドVPNに比べて安定性やパフォーマンスが劣る場合もあるでしょう。

デメリット2. 通信環境に左右されやすい

公共のインターネット回線を使用するため、不安定な通信が発生しやすいです。

特に、Wi-Fiやモバイルデータ回線を利用している場合、通信速度や接続品質が変動し、VPN接続が不安定になるケースがあります。

これにより、業務中に遅延やタイムアウト、途切れなどの問題が生じる恐れがあります。

インターネットVPNは、利用するプロバイダーや通信回線の品質によって、接続が不安定になるケースがあり、遠隔地や利用者が多い場所では接続が不安定になりやすいです。

クローズドVPNを導入するメリットとデメリット

ここでは、クローズドVPNを導入するメリットとデメリットをそれぞれ2つずつご紹介します。

メリット1. インターネットVPNより高い安全性が確保できる

クローズドVPNは、専用のネットワークインフラを使用するため、インターネットVPNに比べて高いセキュリティが確保できます。

組織内で制御されたネットワーク環境を提供するため、外部からの不正アクセスが難しくなるでしょう。

クローズドVPNは、より高度な暗号化技術を使用して接続データが安全に保護されるので、第三者による通信内容の解読や盗み見が困難になります。

また、専用のサーバーを運用しているため、個々のセッションや通信ログを厳格に管理できます。

そのため、ユーザーのプライバシーがより確実に守られ、個人情報が外部に漏れるリスクの低減が可能です。

メリット2. ネット環境の影響を受けにくい

クローズドVPNは、専用のネットワークインフラを利用するため、外部の公共ネットワークや不安定なインターネット環境の影響を受けにくいです。

組織内で制御されたネットワークなので、接続の安定性が高く、通信速度や品質が一定に保たれます。

クローズドVPNは、専用のネットワーク上で運用されるため、外部からの干渉や影響を排除できます。

特に、外部の不安定なWi-Fi環境やモバイル回線の影響を受けず、企業内部の通信が安定して行えるでしょう。

また、ネットワークが閉じられているため、クローズドVPNでは外部からの不正なアクセスが難しく、内部通信がより安全に保たれます。

その結果、データ損失や機密情報の漏洩リスクが大幅に減少します。

デメリット1. インターネットを同時に使えない

クローズドVPNは専用のネットワークを利用するため、外部のインターネット接続と同時に利用することができません。

VPNを利用中は、インターネット通信が専用のネットワーク内に制限され、外部のWebブラウジングや一般的なインターネットサービスが利用できなくなってしまいます。

すべてのトラフィックが専用のVPNサーバーを経由するので、外部のサービスやクラウドサービスなどを同時に利用する際、VPNを切断しなければいけません。

そのため、業務で必要なインターネット機能が制限されるケースがあるでしょう。

特に、リモート環境での作業が多い場合には、VPN切り替えが手間になることがあります。

デメリット2. 使用できる通信プロトコルに制限がある

クローズドVPNは専用ネットワークで運用されるため、利用できる通信プロトコルが制限されるケースがあります。

多くの組織では、特定のプロトコルが採用されて選択肢が限られるので、利用できるプロトコルが一部に制限され柔軟性が低下する恐れがあるでしょう。

クローズドVPNでは、ネットワーク管理者が選定したプロトコルのみが使用されるため、安全性や互換性が優先されます。

その結果、より高度な暗号化や接続方法が制限されてしまいます。

VPN利用時のセキュリティ対策

ここでは、VPNを利用するときのセキュリティ対策を3つご紹介します。

1. 定期的にアップデートや最新のパッチ適用を行う

VPNソフトウェアやサーバーに定期的なアップデートを行うことで、既知の脆弱性や脾腹問題に対する修正が適用されるでしょう。

古いバージョンのVPNソフトウェアやサーバーは、新たな攻撃手法に対して脆弱である可能性が高く、定期的なアップデートが必要です。

最新のアップデートには、暗号化プロトコルや認証機能の強化が含まれることが多いです。

これにより、通信内容の安全性やデータの漏洩リスクが最小限に抑えられるでしょう。

また、一部の業界では、データの安全性やプライバシー保護に関する規制が厳しく、VPNの定期的なアップデートが義務付けられている場合があります。

2. VPNサーバーの認証やパスワードを強化する

VPNサーバーの認証とパスワードの強化は、ユーザーや接続元の認証をより厳格に行い、不正アクセスや不正な利用を防ぐために欠かせません。

弱い認証設定や簡易なパスワードは、攻撃者にとって容易に突破されるリスクがあります。

通常のユーザー名・パスワードに加えて、ワンタイムパスワードや生体認証を追加することで、認証の安全性が高まります。

簡単な文字列や共通の単語ではなく、複雑で長いパスワードを使用することが推奨されており、パスワードの定期的な変更も必要です。

また、パスワード管理ツールを活用することで、強力なパスワードを安全に管理が可能です。

パスワードの重複も防ぐことができ、複数のサービスで一貫性を保てるでしょう。

3. 組織端末で公共Wi-Fiを利用するのを禁止する

公共Wi-Fiは、安全性が低く、第三者による不正アクセスや通信の傍受が容易です。

VPNを使用していても、公共Wi-Fiを利用するとデータが盗まれるリスクが高まります。

VPNを使用しても、接続先が安全でない公共Wi-Fi上では、通信内容が暗号化されても不正アクセスされる恐れがあります。

VPNは接続先の安全性を保証するわけではないため、公共Wi-Fiでの利用は避けるべきです。

また、組織のIT管理者は、端末ごとの制限を設定し、公共Wi-Fiへの接続を禁止する設定を行いましょう。

その結果、組織外での作業時も安全な接続が確保されます。

まとめ

VPNは、安全な通信環境を提供する技術です。

インターネットVPNとクローズドVPNがあり、それぞれの特徴とメリット・デメリットがあります。

インターネットVPNはコストが抑えられ、安全なネットワーク環境を構築できる一方、クローズドVPNはより高い安全性とネット環境への影響が少ないという特徴があります。

利用時のセキュリティ対策は、定期的なアップデート、強化された認証・パスワード管理、公共Wi-Fi利用の禁止などです。

VPNの導入時は、適切な種類を選んで、しっかりセキュリティ対策することが大切です。