サイバーセキュリティ会社一覧|依頼するメリットや選び方を解説
サイバーセキュリティ会社は、システムを保護するためのサービスやソリューションを提供している企業です。
システムのセキュリティを高めたいものの、何からすべきかわからない場合は、サイバーセキュリティ会社への依頼がおすすめです。
本記事では、サイバーセキュリティ会社に依頼するメリットや会社を選ぶ際のポイントをご紹介します。
そのほか、数ある会社の中からおすすめのサイバーセキュリティ会社を5選お伝えするので、依頼先探しの参考にしてください。
サイバーセキュリティ会社とは?
サイバーセキュリティ会社とは、インターネットやデジタル技術を利用する環境で、個人や企業、政府機関のデータやシステムを保護するためのサービスやソリューションを提供する企業です。
サイバーセキュリティ会社は、サイバー攻撃や情報漏洩、ウイルス、マルウェア、不正アクセスといった脅威から顧客を守ることを目的としています。
主な役割としては、サイバー攻撃を監視・検出するツール、ファイアウォール、ウイルス対策ソフト、エンドポイントセキュリティの提供が挙げられます。
脆弱性診断とペネトレーションテストの実施により、システムやネットワークのセキュリティホールを見つけたり、実際の攻撃をシミュレーションしてリスクを評価したりするのも役割の一つです。
サイバー攻撃やデータ漏洩が発生した際の迅速な対応と復旧支援、フォレンジック調査による原因究明もサービスの一環として行っている会社もあります。
サイバー攻撃が高度化・多様化する中で、個人情報の漏洩や企業活動への大規模な影響が頻発しているので、サイバーセキュリティ会社の存在は不可欠です。
特に、リモートワークやクラウド利用が増える現代では、セキュリティへの需要がますます高まっています。
サイバーセキュリティ会社に依頼するメリット
ここでは、サイバーセキュリティ会社に依頼するメリットを8つご紹介します。
1. プロにセキュリティ対策を任せられる
サイバーセキュリティ会社は、セキュリティ分野の専門知識と経験を持つプロフェッショナル集団です。
サイバー攻撃の手口や技術は常に進化していますが、専門家は最新の脅威情報を追跡し、それに基づいた対策を講じます。
多くの企業や業界での対応経験があるため、特定の状況に適した効果的な対策を提供できます。
また、サイバー攻撃は時間を選びません。
セキュリティ会社は専用の監視センターを持ち、24時間体制でネットワークやシステムを監視する会社もあります。
攻撃の兆候を早期に発見し、被害が拡大する前に対応を開始することで、被害を最小限に抑えられるでしょう。
2. 担当者の負担を軽減できる
社内のIT担当者がセキュリティ対策を行う場合、高度で専門的な知識が必要です。
特に、サイバー攻撃が高度化している現代では、ネットワークの監視、異常検知、攻撃に対する即時対応、AIやクラウド技術などのセキュリティ対策に必要な最新知識のキャッチアップが求められます。
こうした業務を全てIT担当者が担うのは負担が大きく、プロのセキュリティ会社に依頼することで負担を軽減し、担当者が他の重要な業務に専念できるようになります。
また、サイバー攻撃やデータ漏洩が発生した場合、迅速で的確な対応が求められますが、これには高度なスキルとリソースが必要です。
セキュリティ会社は、攻撃が発生した際の被害拡大防止や原因特定、復旧を迅速に行います。
インシデント対応に追われることがなくなり、日常業務を維持できるでしょう。
3. 社員のセキュリティ向上に対する意識が高まる
サイバーセキュリティ会社は、従業員のセキュリティ意識向上を目的とした教育やトレーニングプログラムを提供しています。
実際にフィッシングメールを模したテストを実施し、従業員が不正メールを見抜く力を養う方法があります。
サイバー攻撃の最新トレンドや具体的な対処方法を学ぶことで、従業員の知識をアップデートできるでしょう。
また、セキュリティ意識は一度のトレーニングだけで終わらず、継続的な学びが必要です。
サイバーセキュリティ会社は定期的にサポートを提供することで、意識の定着を図ります。
新しい脅威や攻撃手法についての情報を継続的に提供することで、社員が最新の状況に対応できるようになるでしょう。
4. 安全な情報管理体制を整備できる
サイバーセキュリティ会社は、情報管理体制の整備において重要なガイドラインや最新の技術を提供します。
これにより、機密情報、内部資料、一般公開可能な情報などのデータを分類し、それぞれに適切な保護策を適用したり、現在の情報管理体制の脆弱性を分析し、潜在的なリスクに優先順位をつけて対応策を導入したりできます。
情報管理体制の整備には、技術的なセキュリティ対策だけでなく、業務フローや社員の行動規範を見直すことも重要です。
情報の取り扱いルールや手順を明確にし、全社員がそれに従うことで統制を図れます。
5. メイン業務に集中できる
サイバーセキュリティ対策には、高度な専門知識と時間が必要です。
社内の担当者やチームだけで行おうとすると、最新情報を常に追い続けるのは困難になったり、本来の業務が後回しになり生産性が低下したりする恐れがあります。
セキュリティ会社に依頼すれば、これらの業務を専門家が担うため、社内リソースをメイン業務に集中できます。
また、サイバー攻撃はいつ発生するかわかりませんが、セキュリティ会社が常時システムを監視するため、社内担当者が夜間や休日に対応する必要がなくなります。
定期的なシステム診断やセキュリティ評価を専門家が行うため、社内で計画・実行する手間が省くことが可能です。
万が一攻撃が発生した場合の調査、対応、復旧をプロに任せられるため、迅速かつ効果的な対応ができます。
6. セキュリティ対策全般を見直せる
企業のセキュリティ体制は、日々進化するサイバー攻撃や新しい技術に対応する必要があります。
しかし、内部の視点だけでは、全体像を把握したり課題を見つけたりするのは難しいです。
セキュリティ会社に依頼すると、専門家の視点から現状の課題や弱点を洗い出せます。
セキュリティ会社は、企業の規模や業種、ビジネスプロセスに応じたカスタマイズされた対策を提案します。
これにより、部分的な対策にとどまらず、全体的なセキュリティ強化が可能です。
7. 最新のセキュリティ脅威に対応できる
近年、サイバー攻撃は進化を続けており、攻撃手法やターゲットの多様化が進んでいます。
例えば、ランサムウェア攻撃は、単なるデータ暗号化から二重恐喝へと進化しています。
セキュリティ会社は新しい脅威に関する最新の情報を収集しているので、最適な対策を講じ企業を守ることが可能です。
具体的には、世界中のセキュリティ専門機関や情報共有ネットワークから、リアルタイムで脅威情報を収集・分析したり、新たな攻撃手法や悪意のあるソフトウェアの解析を行い、防御策を開発したりします。
AIや機械学習を活用した脅威検知ツール、侵入防御システム(IPS)、サンドボックス技術など、最先端のテクノロジーを導入しているところもあります。
8. セキュリティ対策のコストを最適化できる
セキュリティ対策は重要ですが、自社で全てを網羅しようとするとコストが膨らみがちです。
セキュリティ会社に依頼することで、投資の優先順位を明確にし、無駄を削減できます。
セキュリティ会社は、多くのクライアントに対して同じインフラや専門知識を共有しているため、コストを効率的に分散できます。
高度なセキュリティスキルを持つ人材を雇用し教育するコストを抑えたり、セキュリティ会社が持つ高度なツールやシステムの利用で自社で導入・運用する負担を軽減したりすることが可能です。
サイバーセキュリティ会社を選ぶポイント
ここでは、サイバーセキュリティ会社を選ぶポイントを3つご紹介します。
1. 専門性や経験が豊富か
サイバーセキュリティは単なるITサポートではなく、企業のインフラ、ネットワーク、データ、アプリケーションを保護する高度な技術が求められます。
したがって、サイバーセキュリティ会社の専門性は非常に重要です。
ネットワークセキュリティ、アプリケーションセキュリティ、クラウドセキュリティ、エンドポイントセキュリティなど、サイバーセキュリティの分野にも多くの専門領域があります。
企業の特定のニーズに応じて、必要な分野に強みを持ったセキュリティ会社を選ぶことが大切です。
また、特定の業界に対する経験が豊富な会社は、業界特有のリスクや規制、ニーズをよく理解しているといえます。
例えば、金融業界、医療業界、製造業など、それぞれ異なるセキュリティ要件があるため、業界知識を有するセキュリティ会社は重要です。
過去に対応したサイバー攻撃や問題解決の事例を示している会社は、その経験に基づいて実践的なアドバイスや対策を提供してくれる可能性が高いです。
特に、大規模なインシデントへの対応経験があるとより安心して任せられるでしょう。
2. 最新技術やソリューションを提供しているか
サイバー攻撃は、ますます高度化し巧妙になっているため、従来の対策だけでは対応できない場合があり、最新技術を活用した対策が求められます。
例えば、サイバー攻撃を予測したり、異常なネットワークトラフィックを自動的に検出したりするために、AIと機械学習を活用する技術が進化しています。
これにより、従来の手動での監視や対応では追いつかない脅威にも迅速に対応可能です。
また、従来のファイアウォールに加え、AIやディープパケットインスペクションを活用した次世代ファイアウォール(NGFW)や侵入検知・防御システム(IDS/IPS)は、ゼロデイ攻撃や標的型攻撃に対応する能力が高いです。
クラウドサービスの利用が進む中、クラウド環境特有のセキュリティリスクに対応するための新しい技術を提供するセキュリティ会社も、企業のクラウド運用を安全に保つために重要です。
3. セキュリティ対策が包括的か
包括的なセキュリティ対策を提供する会社は、攻撃に対する多層的な防御を採用しています。
攻撃者は常に異なる手法で侵入しようとするため、1つの防御だけでは対応できません。
外部からの攻撃を防ぐために、ファイアウォール、侵入検知システム(IDS)、侵入防止システム(IPS)などを使用します。
ネットワーク監視やトラフィック解析を行い、攻撃の兆候を早期に発見することが重要です。
また、企業内のPCやモバイルデバイス、サーバーなど、エンドポイントのセキュリティは、マルウェアやウイルス、ランサムウェアなどの攻撃を防ぐために欠かせません。
包括的なセキュリティ対策では、これらのデバイスを守るために高度なアンチウイルス、エンドポイント検出・応答(EDR)技術を提供するのが一般的です。
クラウドサービスの利用が進む中、クラウド環境専用のセキュリティ対策も必要です。
クラウドのセキュリティリスクに対応するために、クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)、データ暗号化、認証管理、クラウド監視ツールなどが組み込まれた対策を提供しているかも確認しましょう。
サイバーセキュリティ会社一覧
ここでは、おすすめのサイバーセキュリティ会社を5選ご紹介します。
1. 株式会社ブロードバンドセキュリティ
株式会社ブロードバンドセキュリティは、テレワーク時代におけるセキュリティ情報の収集方法を提案し、企業の情報セキュリティ強化に向けた体制づくりをサポートする会社です。
セキュリティアドバイザリーサービスでは、社内ルールや情報システムの両面から、企業のセキュリティ体制を構築する支援を行っています。
また、リスクアセスメントにおいては、第三者視点でセキュリティ対策の有効性と網羅性を評価し、必要な改善点を提案することで、企業のセキュリティを強化しています。
2. サイバートラスト株式会社
サイバートラスト株式会社は、日本初の商用電子認証局として、20年以上にわたり認証およびセキュリティサービスを提供してきた会社です。
PKIの開発と運用における豊富な実績を基に、適切で効果的な情報セキュリティ対策を提案しています。
さらに、ミラクル・リナックスのカーネル技術やオープンソースソフトウェアの知見を活用し、オンプレミスおよびクラウド、組込み領域向けのLinux/OSSサービスを展開中です。
ITインフラ分野において専門的かつ中立的な技術力を駆使し、安全で安心できる社会の実現を目指しています。
3. 株式会社アルテミス
株式会社アルテミスは、東京都江東区に拠点を構えるIT情報セキュリティ会社です。
創業20年以上の歴史を持ち、情報セキュリティ分野で信頼性と高品質なサービスを提供しています。
情報セキュリティの構築、運用、評価、改善に関する幅広い業務を手掛けており、特にネットワークセキュリティに注力しています。
自社製品の開発、ネットワーク診断、サポートセンターの運営を通じて、ネットワークセキュリティ全般にわたるサービスを提供している点が特徴です。
4. トレンドマイクロ株式会社
トレンドマイクロ株式会社は、クラウド環境を中心にIoTやセキュリティ分野でのサポートを得意とするインターネットセキュリティ会社です。
クラウド環境ソリューションをはじめ、クラウドや仮想化環境、DevOpsに特化したセキュリティ対策において高い評価を得ています。
また、IoTソリューションやスマートファクトリーなど、業務効率化を支援するサービスにも力を入れており、ヘルスケア、自治体、教育機関、製造業など、さまざまな業種に対応した幅広いサービスを提供しています。
5. 株式会社アイティセキュリティ
株式会社アイティセキュリティは、コンピュータシステムやネットワークの設計、構築、保守、運用を中心に提供している会社です。
コンピュータの企画、開発、販売、メンテナンスも手掛け、幅広いIT関連サービスを提供しています。
10年以上の経験を持つエンジニアが担当し、システムの弱点を見つけ出し、効果的な対策を提案してサポートします。
まとめ
サイバーセキュリティ会社に依頼することで、専門的な知識と技術を活用し、企業のセキュリティ対策の強化が可能です。
担当者の負担軽減や社員の意識向上、安全な情報管理体制の構築が可能となり、メイン業務に集中できる環境が整います。
また、最新の脅威に対応し、コストを最適化することができるため、企業にとって重要な資産を守るための強力なサポートとなります。
選定時は、専門性、最新技術、包括的なセキュリティ対策を提供する企業を選ぶことが重要です。