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Amazon API Gatewayとは?機能・メリットや料金体系を紹介

2025.03.31

Amazon API Gatewayとは、AWSが提供するAPI管理サービスです。

APIの管理の効率化のために、Amazon API Gatewayを導入しようか検討している企業があるのではないでしょうか。

本記事では、Amazon API Gatewayの主な機能やメリットをご紹介します。

そのほか、Amazon API Gatewayの料金体系もお伝えするので、事前に料金を確認しておきたい場合はぜひ参考にしてください。

Amazon API Gatewayとは?わかりやすく解説

Amazon API Gatewayは、AWSが提供するフルマネージド型のAPI管理サービスです。

開発者はこのサービスを利用して、RESTful APIやWebSocket APIを作成・公開・管理・保護できます。

API Gatewayは、バックエンドサービスとの連携を容易にし、APIのスケーリングやセキュリティを強化する役割を担います。

活用例としては、モバイルアプリやWebアプリのバックエンドAPI、サーバーレスアプリケーションのAPI管理、マイクロサービス間のAPIゲートウェイとしての利用が挙げられるでしょう。

Amazon API Gatewayを使うと、APIの開発・管理を効率化し、セキュリティやスケーラビリティを考慮したシステム構築が可能になります。

Amazon API Gatewayの機能

Amazon API Gatewayを導入すべきかわからない場合は、主な機能をチェックしてから必要か判断しましょう。

ここでは、Amazon API Gatewayの主な機能を2つご紹介します。

APIの管理

Amazon API Gatewayは、REST APIやWebSocket APIを作成・管理・公開するためのフルマネージドサービスであり、APIのライフサイクル全般を効率的に管理が可能です。

APIの管理に関する主な機能では、バックエンドサービスと接続してAPIを構築したり、ステージング管理により開発・テスト・本番環境を分けてデプロイができたりします。

API管理のメリットには、負荷が増加しても自動的にスケールできる、IAMやAPIキーによる認証・認可ができる、開発の効率化**: ステージ管理やバージョン管理で運用をスムーズにするなどが挙げられます。

Amazon API GatewayのAPI管理機能を活用すると、安全かつスケーラブルなAPI運用が実現できるでしょう。

APIの作成

Amazon API Gatewayでは、簡単にAPIを作成してさまざまなバックエンドサービスと接続できます。

APIの作成は、主に以下の手順で行います。

  1. APIの種類を選択する
  2. エンドポイントを定義する
  3. バックエンドと接続する
  4. メソッドを設定する
  5. 認証・セキュリティを設定する
  6. デプロイと公開を行う

Amazon API Gatewayでは、REST API・WebSocket API・HTTP APIの3つのAPIタイプの作成が可能です。

作成したAPIは、開発・テスト・本番ごとにデプロイできます。

本番環境に公開すると、外部からAPIを利用できるようになります。  

API作成のメリットは、簡単にAPIを作成できる、AWSの各種サービスとスムーズに連携できる、セキュリティを強化できる、スケーラブルなAPIを実現できるなどが挙げられるでしょう。  

Amazon API Gatewayを使うと、スケーラブルでセキュリティの高いAPIを素早く構築が可能です。

Amazon API Gatewayのメリット

Amazon API Gatewayを利用しようか迷っている場合は、まずメリットを確認しましょう。

ここでは、Amazon API Gatewayのメリットを6つご紹介します。

参考元:AWS「Amazon API Gateway」

1. 効率的なAPI開発

Amazon API Gatewayでは、同じ API の複数バージョンを同時に実行できるため、新しいバージョンの開発やテスト、リリースを迅速に進められます。

料金は、APIのリクエスト数やデータ転送量に応じて発生し、固定費や前払いの必要はありません。

2. 規模に応じたパフォーマンス

Amazon CloudFront のグローバルなエッジロケーションネットワークを活用すると、エンドユーザーは低遅延でAPIのリクエストやレスポンスを処理できます。

さらに、トラフィックの制御やAPIコールの認証により、バックエンドの負荷を軽減し、急激なアクセス増加への対応や不要なリクエストの防止が可能です。

3. 大規模なコスト削減

Amazon API Gatewayでは、API リクエストに対して段階的な料金体系が採用されています。

最も高い利用レベルでは、100万リクエストあたり0.90USD という低コストで利用でき、リージョンごとのAPI使用量が増えるほど、AWS アカウント全体のコストを抑えられます。

4. 簡単なモニタリング

Amazon API Gatewayのダッシュボードを活用すると、API コールの回数、データの遅延、エラー率などのパフォーマンス指標を確認が可能です。

さらに、Amazon CloudWatch を利用すれば、サービスへのリクエスト状況を視覚的にモニタリングすることができます。

5. 柔軟なセキュリティ管理

APIへのアクセス許可には、AWS Identity and Access Management(IAM)や Amazon Cognitoを利用可能です。

OAuthトークンを使用する場合、Amazon API GatewayはOIDCやOAuth2をネイティブでサポートしています。

さらに、カスタム認証が必要な場合は、AWS Lambdaを活用してLambdaオーソライザーを実行することも可能です。

6. RESTful APIオプション

HTTP APIまたはREST APIを利用して、RESTful APIを構築できます。

HTTP APIは、ほとんどのユースケースにおいて最適な選択肢であり、REST APIよりも最大 71%安価に提供されます。

万が一、単一のソリューションでAPIプロキシ機能や管理機能が求められる場合は、REST APIの使用が適切です。

Amazon API Gatewayの料金体系

Amazon API Gatewayの導入にあたって、料金を事前に知っておくと予算が立てやすくなります。

ここでは、Amazon API Gatewayの料金体系を3つに分けて解説します。

参考元:AWS「Amazon API Gateway の料金」

HTTP API

Amazon API Gatewayで発生する料金は、受信したAPIコールと転送されたデータ量に基づいたものです。

HTTP API に関しては、無料利用枠があり、最大で12か月間、毎月100 万回のAPI コールを利用できます。

HTTP APIの料金は、リージョンがアジアパシフィック(東京)の場合、リクエスト数が月間3億未満だとUSD1.29/100万、リクエスト数が月間3億以上だとUSD1.18/100万です。

HTTP APIの計量は、512B単位とします。

REST API

Amazon API Gatewayでは、受信したAPIコールと転送されたデータ量に基づいてのみ料金が発生します。

プライベートAPIのデータ転送には、料金がかかりません。

しかし、AWS PrivateLinkを使用する場合は、追加の料金が適用されます。

Amazon API Gatewayにはオプションでデータキャッシュ機能があり、選択したキャッシュサイズに応じて、時間単位で料金が発生します。

REST APIに関しては、Amazon API Gatewayの無料利用枠により、最大12か月間、毎月100万回のAPIコールを無料で利用が可能です。

リージョンがアジアパシフィック(東京)の場合、リクエスト数が月間3億3,300万未満だとUSD4.25/100万、リクエスト数が月間6億6,700万未満だとUSD3.53/100万です。

さらに、リクエスト数が月間190億未満だとUSD3.00/100万、リクエスト数が月間200億以上だとUSD1.91/100万となります。

また、APIのパフォーマンスと実行速度を改善するために、オプションで各ステージに専用のキャッシュを設定できます。

キャッシュサイズを選択すると、そのキャッシュに対して時間単位で料金が発生し、長期契約は必要ありません。

キャッシュメモリサイズにより料金が異なり、0.5GBはUSD0.028/時間、1.6GBはUSD0.054/時間、6.1GBはUSD0.245/時間、13.5GBはUSD0.29/時間、28.4GBはUSD0.56/時間、58.2GBはUSD1.10/時間、118.0GBはUSD2.20/時間、237.0GBはUSD4.40/時間です。

WebSocket API

請求対象となるのは、送受信したメッセージ数と接続時間(分単位)です。

メッセージサイズは最大128KBまでで計算は32KBごとに行われ、33KBのメッセージは2件のメッセージとしてカウントされます。

WebSocket APIでは、Amazon API Gatewayの無料利用枠として、最大12か月間で100万件のメッセージおよび750,000分の接続時間が提供されます。

リージョンがアジアパシフィック(東京)の場合、リクエスト数が月間10億未満だとUSD1.26/100万、リクエスト数が月間10億を超えるとUSD1.06/100万です。

まとめ

Amazon API Gatewayは、APIの作成、管理、保護を簡単に行えるフルマネージドサービスです。

APIの管理機能や作成、柔軟なセキュリティ管理、効率的な開発環境を提供します。

また、必要に応じてスケーラブルなパフォーマンスを実現し、大規模なコスト削減も可能です。

料金体系は、HTTP API、REST API、WebSocket APIに対応し、利用量に応じた支払いが行われます。

これにより、企業はAPI管理を効率化し、システム全体の運用負荷を軽減できます。